バッテラが諦めた理由は恋人の死|グリードアイランド攻略を降りた経緯と違約金350億ジェニー

2026年10月5日月曜日

HUNTERXHUNTER キャラクター考察 グリードアイランド

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グリードアイランド編を読み返すと、たいてい同じ人物で足が止まります。バッテラです。何百億という金を出してハンターを雇い、ゲームの攻略を進めさせていた大富豪が、クライマックスの直前でふっと手を引く。そして降りた理由は、本編ではあっさりとしか語られません。結局、バッテラは何を諦めたのか。ここでは、その理由と、理由の裏で動いた金額まで追いかけます。

先に断っておきます。この記事は集英社の書誌ページ、ウィキペディア、そして複数の解説サイトを突き合わせて書きました。確認できたことと、確認できなかったことには、はっきり線を引いています。資料どうしが食い違った箇所は、消さずに最後の見出しへ並べました。ネタバレはグリードアイランド編の結末に触れる範囲までです。

バッテラが諦めた理由は恋人の死|先に結論を書きます

バッテラが諦めた理由は、攻略の目的そのものが消えたことでした。彼は昏睡状態の婚約者を治すため、ゲーム内のカードを求めていました。ところが攻略がクリア目前まで進んだ段階で、その婚約者が亡くなります。カードを手にしても、使う相手がもういない。そこで彼は契約をすべて解除し、ゲームから降りました※5。

ここで押さえておきたいのは、彼が負けて降りたのでも、金が尽きて降りたのでもないという点です。攻略は順調でした。資金もまだ動いていました。止まったのは、動機の側です。つまりバッテラの撤退条件は、最初から動機のなかに組み込まれていたことになります。治したい相手がいなくなれば、500億ジェニーの懸賞金も、雇った100人規模のハンターも、いっせいに意味を失う仕掛けだったわけです。

この構図が見えると、彼の行動の読み方が変わります。彼は「ゲームをクリアしたい人」ではなく、「特定のカード1枚が欲しい人」でした。グリードアイランド編がどの位置にある話なのかを確かめたい方は、ハンターハンターの編を一覧で整理した記事もあわせてどうぞ。

バッテラとは何者か|資産1000億ジェニー超の大富豪が、自分では遊ばなかった理由

バッテラは総資産1000億ジェニーを超える大富豪で、ゲームを自分で遊ばず、プロのハンターに代行させていた人物です※2。ウィキペディアでは「クリア特典を手にするためにオークションなどでゲームソフトを高額で買い集め、有力なハンターにプレイさせていた」と整理されています※1。彼が欲しかったのは遊びではなく、結果でした。

金額の出しかたが、そのまま彼の本気度になっています。ソフト本体に170億ジェニー、クリアデータの入ったROMカードには500億ジェニーの懸賞金※1※5。合計670億ジェニーという値札を、ゲーム1本に貼ったことになります。ヨークシンシティのオークションでは出品された7本を落札し、それによって資産の半分を失ったとも伝えられています※2。

ゴンとキルアがこのゲームに入れたのも、彼の財力のおかげでした。ゴンは父ジンを追ってオークションでソフトを手に入れようとしますが、資金が足りず落札できません。結果としてバッテラに雇われたプレイヤーという立場で、ゲームへ入ります※1。あの競売の場は幻影旅団が暴れた場所でもあり、幻影旅団の強さを一覧で整理した記事で触れた面々と、同じ日の同じ会場にいたことになります。

グリードアイランド編は単行本13巻から始まります。バッテラの初登場もこの巻です※5※7。Hunter×hunter no.13には、ゴンがオークションで負ける場面と、バッテラに雇われる流れが入っています。

バッテラが狙ったカードは「大天使の息吹」|No.017の効果と入手の難しさ

バッテラが求めたカードは、指定ポケットカードNo.017「大天使の息吹」でした※2※4。カードの説明文は「瀕死の重傷、不治の病なんでも一息で治してくれる天使。ただし姿を表してくれるのはたった1度だけ」※3。昏睡状態の婚約者を治す手段として、これ以上の候補はありません。

やっかいなのは入手条件です。このカードはランクSSで、ゲーム内に3枚しか存在しません※3。入手にはスペルカード全40種類との交換が必要で、魔法都市マサドラまで運ぶ手間もかかります※4。おまけにグリードアイランドが世に出てから長いあいだ、このカードを手にしたプレイヤーは1人もいませんでした※4。

つまりバッテラは、誰も達成していない条件に金を賭けていたわけです。難易度を知っていながら100人規模のハンターを走らせ、ソフトを買い集め、資産の半分を溶かした。冷静な投資というより、期限のある願いに全部を寄せた形でした。念の系統ごとの得手不得手が知りたい方は、念能力の一覧を6系統で整理した記事もどうぞ。カードを取りに行く側の適性が見えてきます。

バッテラが求めたもう1枚|「魔女の若返り薬」と年齢差の話

解説サイトの一部は、彼の狙いがもう1枚あったと伝えています。No.065「魔女の若返り薬」です※5。カードの説明文は「1粒飲めば1歳若返る薬。若返るのは肉体のみで、知識、記憶はそのまま残る。年以上の数を飲むと死んでしまうので要注意。1ビン100粒入り」※3。ランクはSで、ゲーム内に10枚あります※3。

なぜ若返りなのか。バッテラの婚約者は、彼と親子ほど歳の離れた相手だったと書かれています※2。ここから、治すだけでなく年齢差そのものを縮めるつもりだったという読み方が出てきます。【推測・確信度中】2枚ぶんの狙いは複数の解説サイトが一致して書いていますが、原作のどのコマで明言されたのかは確かめられませんでした。断定はしません。

ただ、この読み方には筋が通る部分があります。1ビン100粒で1粒1歳ぶん、しかも記憶は残る。40歳ぶん若返っても中身は本人のまま、という薬です。治療と若返りを2枚そろえれば、彼が思い描いた「これから」はかなり具体的に形になります。彼がゲームに賭けた670億ジェニーという数字も、人生をやり直す値段だと考えれば、桁の大きさに説明がつきます。

バッテラが攻略を降りた場面は単行本17巻|ツェズゲラが聞き出したこと

撤退が描かれるのは単行本17巻です。集英社の書誌ページによると17巻は2003年6月4日の発売で、価格は484円。あらすじは「『一坪の海岸線』ゲットのためのドッジボール対決は、終盤戦に突入」と書かれています※6。あのドッジボールの決着の前後で、ゲームの外側が静かに終わっていました。

バッテラの口から事情を聞き出したのは、雇われた側の代表格であるツェズゲラでした。なぜグリードアイランドにこだわり、そしてなぜやめたのか。依頼主の個人的な理由を、契約相手が最後に受け取る形になります。解説サイトは、この場面をNo.174「三つ巴の攻防⑤」としています。【推測・確信度中】17巻のサブタイトルが「三つ巴の攻防」であることは集英社のページと突き合わせて確認できましたが、話数までは個人サイトの記述しか見つけられませんでした。

読者からすると、ここが妙に静かな場面に感じられるはずです。爆弾魔との戦いが進むなかで、物語を動かしてきた出資者が画面の外で退場する。派手な描写はありません。そのぶん、あとから読み返すと後味が残ります。Hunter×hunter no.17は、レイザー戦の決着と同じ巻でこの転換が起きる構成になっています。

バッテラが諦めた後どうなった?違約金350億ジェニーとツェズゲラ組の撤退

契約解除は、雇われた側にとって収入の消滅を意味します。そこでツェズゲラはバッテラと話をつけ、違約金という形で決着させました。金額は350億ジェニー。クリア報酬500億ジェニーの70%にあたる額です※5。その時点で指定カードをいちばん多く持っていたのがツェズゲラ組だったため、その立場が金額の根拠になりました。

ここが、彼の降り方のもう一つの側面です。目的を失ったあとでも、彼は雇った相手を放り出しませんでした。プロとアマを合わせて約100名を動かし、ツェズゲラが選抜した21名が実働部隊として島にいた規模です※5。その全員との契約を解いたうえで、違約金を払って終わらせた。【推測・確信度中】350億という数字の出どころは解説サイト2件が一致しているだけで、原作のコマまでは追えていません。

いっぽうゴンとキルアは、島に残ります。彼らの目的は金ではなく父ジンの手がかりだったので、依頼主が降りても動機は消えません。そして爆弾魔ゲンスルー組を倒したあと、あの「大天使の息吹」が実際に使われます※4。誰も取れなかったカードが、それを最も必要としていた人物が降りた直後に開く。冨樫作品らしい、意地の悪い順番でした。

クリアしたプレイヤーは、集めた指定カードから3枚を選んで現実世界へ持ち帰れます※1。バッテラが670億ジェニーを賭けて届かなかった位置に、雇われた少年たちが先に立った形になりました。物語全体の落としどころが気になる方は、結末3パターンを検証した記事もあわせてどうぞ。

バッテラが諦めた理由を考察|カードを金で買う道はなかったのか

ここからは考察です。1000億ジェニーを超える資産があるなら、危険なゲームに人を送り込まず、カードを買い取ればよかったのではないか。この疑問は古くからファンのあいだで議論されてきました※8。結論から書くと、買える市場そのものが存在しなかったという読み方がいちばん通ります。【推測・確信度中】

理由は3つあります。1つ目、大天使の息吹はゲーム内に3枚しかなく、しかも作中の時点で誰も入手していません※3※4。売り手がいない品物に値段は付きません。2つ目、彼はソフト本体にも170億ジェニーの懸賞金を出していました※5。本体を金で集める段階はすでに踏んでおり、それでも足りずに人を雇っています。3つ目、カードはゲームの中でしか動きません。現実世界に持ち出せるのはクリア報酬の3枚だけです※1。

もう1枚の魔女の若返り薬は10枚あるので、こちらは取引の余地があったかもしれません。ただ、若返らせる相手が昏睡状態のままでは意味がない。順番として、先に大天使の息吹が必要でした。【推測・確信度中】彼が攻略という遠回りを選んだのは、金で解決できる範囲を全部試したあとだった、と読むのが自然です。

そう考えると、彼が最後に払った350億ジェニーの意味も変わってきます。目的を失った人間が、それでも契約だけは終わらせた。物語の主役から外れた出資者が残した振る舞いとしては、ずいぶん筋の通った幕引きでした。

バッテラの話で資料が食い違う3点|諦めた理由の周辺で確認できなかったこと

ここは正直に書きます。今回の調べもので、資料どうしがぶつかった箇所が3つありました。どれも記事の結論そのものを揺るがしはしませんが、数字を扱う以上は伏せずに並べておきます。

  • 【未確認】買ったソフトの本数。ヨークシンのオークションで7本を落札したと書く資料※2と、ソフトは限定100本で約100名のハンターを雇ったと書く資料※5があります。両方が同時に成り立つのか、どちらかが誤りなのかは判断できませんでした
  • 【未確認】婚約者の昏睡期間。交通事故で植物状態になり、10年以上その状態が続いたと書かれています※5。原作のどこで明示されたのかは確かめられていません
  • 【未確認】撤退が何話か。No.174という記述は個人サイトのみで、集英社のページでは17巻のサブタイトルまでしか確認できません※6

加えて、大天使の息吹をバッテラが誰のために求めたのかについても、解説サイトのあいだで婚約者とする記述と別の記述が見つかりました。ここでは、同じサイト内で詳述されている婚約者説を採りました。判断の根拠は、年齢差と若返り薬の話が婚約者説と整合するからです。

出典

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